相互尊重を実践するための上司のスキル(№374)

 厚生労働省のハラスメントをなくす「明るい職場応援団」のホームページの内容の一部を要約して紹介します。相互尊重とは、相手の人格も自分の人格も尊重する、ということです。「部下を育てる・後輩を指導する」ときのコミュニケーションスキルに関することです。

スキル1【事実ベースで100%褒めて、一緒に喜ぶ】
 部下が成果を上げたときには、具体的事実で、掛け値なしで褒める。そして、自分も一緒に喜ぶ。

スキル2【事実で叱り、解決策は情報共有】
 事実の大きさで叱る。「納期3日遅れだよ」「1枚のレポートにミスが4つあったよ」と具体的な事実を取り上げて指摘します。
失敗+解決策はオープンにしてチームで共有する。失敗をバラすのではなく、チームの今後のためにその解決策を共有することが目的です。

スキル3【メンツを気にせず部下に謝る】
 気付いたらすぐに、取り繕わずに、短く謝る。小さなことでも、自分のミスに気付いたら「すぐに、取り繕わずに、短く」謝ることが鉄則です。謝るお手本を示す、と考える。

スキル4【権限委譲する】
 途中で口出ししない。部下に「信じて任せてくれている」と感じてもらうことが、その仕事を成功させ、部下に成長してもらう一歩です。

スキル5【逆「ホウレンソウ」する】
 「ホウレンソウ」は社会人の基本。新入社員研修でも必ず教わることです。会議の結果を報告したり、上司がホウレンソウしてくれると部下も仕事がしやすくなります。

 攻撃的過ぎる上司の下で育った部下は、怒られるのが怖くて失敗を隠したり、報告をねつ造してしまうことにつながります。受身的過ぎる上司の下で育った部下は、上司の反応が少ないのでやる気を失ったり、上司をなめてかかります。きちんとしたコミュニケーションをとって育成することは手間ひまかかるようですが、結果、自立した部下育成につながりやすくなります。上司としての自分の目的達成のためにも部下には相互尊重の態度で対応しましょう。

(まつりの夜店)

2021年10月27日