「令和」幕開け(№345)

 5月1日、新しい天皇陛下が即位され、令和の時代が始まりました。
 ついこの間、「平成」になったと思ったのに、あれから31年。皆さんも、「令和」「平成」と、二つ、あるいは「昭和」と三つ、ひょっとしたら「大正」と四つの時代を生きることになるわけで。
 近代以降の改元は天皇の崩御とほぼ同じで、平成改元の重苦しい雰囲気はいまでも目に浮かびます。しかし、今回は譲位というご存命のままの代替わりであること、先立って公表された新元号「令和」が国民に思いのほか早く受け入れられたこと、前代未聞の10連休となったゴールデンウイーク中の御代替わりとあって、改元という時代の節目に向け祝賀ムードで大いに盛り上がりを見せました。
 1日、平成時代は大災害や不況、社会の分断が目立ったため、改元ですべてをリセットして大きく変えて欲しいという期待から新時代の訪れを喜ぶ華やかなムードに日本中が包まれました。
 7日、令和初の東京株式市場、「ご祝儀相場」はならず関係者にはがっかりでした。そして、あのお祭り騒ぎのような熱気はどこへ、と思うほど街は落ち着きを取り戻しました。
 さて、この国の将来にはどんなことが待ち受けているのでしょうか。少子高齢化一つとっても抜き差しならない問題を孕んでいます。2025年問題然り、2040年問題然り。私のような団塊世代には辛い世の中になりそうです。昭和や平成に育った次代を担う若者たちが新時代を切り開き、輝かしい未来をつくり上げてくれることを願わずにはいられません。
 「令和」は一人ひとりが明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる。そうした日本でありたいとの願いが込められています。手話では「蕾が花開く」という意味の手の形を、身体の前方に伸ばす動きで「令和」を表現します。「未来へ向けて花を咲かせる」との明るい展望を込めた表現だそうです。
 皆さんそれぞれの思いのこもった蕾が大きく花開く時代になってほしいものですね。

(豆助)

2019年05月27日